多様性の押し付け

　最近多様性の押し付けが強すぎる気がする。確かに、マイノリティの人でも暮らしやすい社会を作るのは大切である。私自身もマイノリティではあるから、カミングアウトしやすい環境だと少し息がしやすい。だが最近の多様性とやらは正直ちょっと異常だ。「身体的男性だが、女性用のトイレや更衣室を使いたい。それを認めないならそれは差別だ！」と言った主張をしている人を見かけた。私は彼女の性別を女として認める事に対しては何ら抵抗はない。だが、それでもって「女性用の」部屋を使うのは如何なものかと思う。精神的に女性なのはわかるが、身体的にはまだ男性であろう。そう言った人が部屋に入って良いという許可が出た瞬間、その身体能力を使われたらという恐怖がある。そんな事をしないのはわかっているが、そう言った事が「可能である」という事実が女性にとってどれだけの恐怖になりうるか。そこを彼女ら又は彼らが理解しない限り、この論点のズレは埋められないだろう。

　そこを理解せずに、許可だけを通そうとするのは流石に押し付けがましいんじゃないかと思うのだ。